2021.10.18
こんにちは。
京都は急に薄寒くなってきましたね。
このまま季節が移り変わるのでしょうか。
紅葉が楽しみですね。
今日は、最近投稿が続いている新しいシリーズ「栖(スミカ)」について
お話をさせていただきたいと思います。
とても簡潔に言いますと
「お手持ちの石を、指輪(ネックレス、ピアスなども可)に仕立てられるシリーズ」です。
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」は、立ち上げ当初からオーダーメイドのご要望が多く
これまで、沢山のお客様のオーダーメイドを手がけさせていただきました。
そんな中で感じた事は
「こういう形を作りたい!」
と明確に持っていらっしゃるお客様は少ないと言う事。
そこで今回
「指輪にしたらこんな感じになりますよ」
と言う明確な形を、お客様に、事前に見せられたら良いなと思ったのが、このシリーズの始まりです。
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」の中で、「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」は区別しています。
今回の「栖(スミカ)」シリーズは、「セミオーダーメイド」に入ります。
「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」の違いは、また別のコラムで説明させていただきますね。
これまでにご紹介した「栖(スミカ)」シリーズです。。
「栖(スミカ)#1」←クリックするとページに飛びます。
ロンドンブルートパーズ、ダイヤモンド
「栖(スミカ)#2」←クリックするとページに飛びます。
ピンクトルマリン、シトリン
「栖(スミカ)#3」←クリックするとページに飛びます。
ブルートパーズ、サファイア
「栖(スミカ)#4」←クリックするとページに飛びます。
エメラルド、ダイヤモンド、ペリドット
この指輪達の中心の石を、お手持ちの石に差し替える事ができます。
もちろん脇の石も、中心の石に合わせて変更出来ます。
SNSで見かける石好きの方達の投稿は、石に対する愛情がひしひしと伝わってくるものばかりでした。
そして残念な事に、投稿の中には
「オーダーをして失敗した」
と言う投稿も見るようになりました。
・自分の石を勝手に差し替えられた
・お問い合わせの返事がいつまで経っても来なかった
・頼んでいた指輪のサイズが違った
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」で、このようなトラブルになった事は一度もありませんが
どんな業界にもいるように、一定数の悪質な業者は存在します。
可愛がっている石達が、安心して落ち着いて暮らせる「すみか」が見つかってくれれば良いなと
心から思います。
今回、コラムを書いたのは、ここが一旦の折り返し地点だからです。
これから、それぞれの「栖(スミカ)」の色違いバージョンを投稿していきます。
(このコラムの表紙の写真は、「栖(スミカ)#1」の色違いバージョンです)
「石が変わるだけで、指輪の表情がここまで変わるんだ!」
と言う実感を感じていただければと思います。
「これが私の持ってるあの石だったら・・・」
と、ワクワクしながら想像していただけると嬉しいです!
最後になりましたが、この「栖(スミカ)」シリーズは
もちろん、このままの形の指輪ででも販売しています(笑)。
HPに、それぞれ
「Pt900でお作りした場合」
「18金イエローゴールドでお作りした場合」
「シルバー925でお作りした場合」
の金額が載っていますので、ぜひご覧下さいませ。
「石が好き」と言う想いは、私も全く一緒です。
その想いが、嫌な体験で曇らないように
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」は、これからも丁寧に対応させていただきます。
新しいシリーズ「栖(スミカ)」を、どうぞよろしくお願いいたします。
2021.09.01
こんにちは。
残暑と言いますが、京都は猛暑です・・・。
光の色は徐々に黄色くなっていますが・・・まだまだ暑いですね。
2021.08.01
こんにちは。
京都も夏本番ですね。
これから約1ヶ月、京都は自然と人との我慢比べです(笑)。
何かと不安定な日が続きますが、健康に乗り切りたいものですね。
今日は、「誉ノ錺(ほまれノかざり)」の「螺旋の指輪」シリーズが4本揃ったので
一度まとめて見て頂きたくて、コラムを書きました。
<螺旋の指輪>
螺旋の指輪の初代です。
18金イエローゴールドに、カラーサファイアとダイヤモンド
更にブルーサファイアでアクセントをつけています。
<螺旋の指輪 ー水明ー>
18金イエローゴールドに、ダイヤモンドを留めたリングです。
涼やかでシンプルですが、ダイヤモンドがしっかりと存在感を出してくれます。
<螺旋の指輪 ー淡藤ー>
18金シャンパンゴールドに、タンザナイトを留めました。
淡いタンザナイトと落ち着いたシャンパンゴールドの組み合わせが
とても優しい雰囲気です。
<螺旋の指輪 ー紅と漆黒ー>
18金ピンクゴールドに、ルビーとブラックダイヤモンドを留めました。
赤と黒がぶつかり合う、激しいイメージの指輪になりました。
金や石の色で、こんなにもイメージが変わるのはとても面白いですね。
水明と淡藤の重ね付け
水明と螺旋の指輪の重ね付け
こちらは、両方とも淡藤と紅と漆黒の重ね付けです。
着ける角度で、ここまで雰囲気が変わるのは面白いですね。
こちらも、両方とも紅と漆黒と螺旋の指輪を重ね付けしたものです。
まるで、それぞれ違うリングを重ね付けしているように見えますね。
この指輪達は、一粒づつ、石を顕微鏡で覗きながら職人が留めてくれました。
石の面を、このねじれていく金属の面に沿わせてて留めていかないと
流れるような滑らかな雰囲気にはならないのです。
小さな物に、一生懸命技術と時間を込める。
それはその先に、手にとって下さるであろう、お客様達の笑顔の為に他なりません。
ジュエリーを楽しまれる時、そんな職人さん達の思いも感じていただけると嬉しいです。
2021.06.11
こんにちは。
昨日まで梅雨とは思えない暑さでしたね。
今日は、セミオーダーのご紹介をさせて頂きたいと思います。
今まで「セミオーダー」の枠をどう使えば良いのかよく分かっていませんでした(笑)。
これからは、こちらにもあげていけたらと思っています。

こちらが「誉ノ錺(ほまれノかざり)」の通常商品
「GIGA」シリーズ「企む(たくらむ)」です。
この作品を、いたく気に入って下さったのがBeautiful Stone様でした。
Beautiful Stone様と言えば、一昨年店舗で開催した
「ルースの展示販売会とジュエリーオーダー会」の共同主催者さんです。
詳しくはこちらのコラムをどうぞ。
→「ルースの展示販売会とジュエリーオーダー会を開きます」
→「無事に終えることができました」
去年は、コロナのせいで中止を余儀なくされ。
東京に、石の買い付けにも行けず寂しく悔しい日々を送っておりましたが
Beautiful Stone様とは、常に連絡を取り合っておりました。
そんな中でのこちらのオーダー。
とても嬉しかったです。
今回、Beautiful Stone様から秘蔵のモンタナサファイアをお預かりし
「企む」の杖の上に留めました。
綺麗なモンタナサファイアです。
他の写真では分かりにくいのですが、この「企む」は「黒うさぎ」の方です。
ルテニウムというメッキをかけて、艶々の黒色に仕上げています。
今回は、できるだけモンタナサファイアの色味を強調したかったので
「黒うさぎ」の方を提案させていただきました。
そして、このマント部分。
通常はブラックキュービックジルコニアなのですが
石をこよなく愛しておられるBeautiful Stone様ですので(笑)。
今回はブラックスピネルを入れてみました。
これが大成功!
キラキラ光って、モンタナサファイアとの相性も最高です。
自分で言うのもなんですが、大満足の出来になりました。
こちらが裏側です。
裏の細かい造形は、通常の「GIGA」シリーズ「企む(たくらむ)」と一緒。
ペンダントトップとしても、ブローチとしてもお使いいただけるので
こんな感じで、服に合わせて色々な使い方を楽しんでいただけます。
Beautiful Stone様が、HPにもあげて下さっているので是非ご覧下さい
→GIGAシリーズ 企む(たくらむ)
こちらにはお値段も載っていますので、オーダーの際の目安にしていただければと思います。
作り手側としては、GIGAなどは本当に自由の利くデザインで
杖の上の石を差し替えたり、マントの石を変更したり、地金そのものも
金やプラチナに変えることができるのですが
そういう事はこちらがもっと積極的に発信しないと、お客様には伝わらないなと再確認しました。
Beautiful Stone様にも「〇〇もできるの!?」て色々聞かれたし(笑)。
もしご自身でお持ちの石を、留めたいと思う方がいらっしゃれば
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」まで、どうぞ遠慮なくお問い合わせ下さいね。
ラウンドでもオーバルでもマーキスでも、何でもお作りできますので。
いつもポジティブで、のろまな私をぐいぐい引っ張って下さるBeautiful Stone様
本当にありがとうございます!
2021.05.04
こんにちは。
コラムが長い間滞ってましたね。
今日は、前回紹介させていただいた「かんざしー鶴と華ー」について
少しお話ししたいと思います。
実は、今回の「かんざしー鶴と華ー」の原型を作ったのは、去年の緊急事態宣言の最中でした。
コンスタントに続いていたお客様が途絶え
追われるように仕事をしていた状況から、ストンと抜けたような感じの中
「今まで、作りたかったけど作れなかった、凝った物を製作してみよう」
と思い立ちました。
デザイン画を描いて
ワックスを削りました。
ちまちまと、外出自粛・店舗完全予約制の中ずっと彫っていた事を思い出します。
ワックスが何とか仕上がって、でも自分が思っていた感じではなくて。
その時、職人さんが
「原型にする時に胴体と羽を切り離せばいい。そして金属になった時にまたくっつければいい。
そうすれば、鶴にもっと動きが出るよ。」
と助言をくれました。
私自身では、そんな芸当はとても出来ないので渋っていたのですが
サクサクと胴体と羽を切り離され(笑)、原型になり、銀になったものを
「結構難しいなあ(私の心の声:いやほんまに難しいですよ)」と言いながら
造作もなくくっつけてくれた職人さんの技術を見た時に
私の表現は、自分1人では絶対に完成しないのだと思いました。
この鶴は、日本に古来からある「家紋」の「鶴」からインスパイアされた形になっています。
「鶴」は「延命長寿」を表すシンボルで、昔から日本で親しまれていた形です。
家紋の「鶴」
そして、鶴の下にぶら下げた「華真珠」。
これは、ずっと前にコラムでも詳しく書きましたので、よければご覧下さい。
↓↓↓↓↓↓
「華真珠について」
こちらも、日本の職人さんが技術と熟考を重ねて生み出された逸品です。
最近は、類似品もちらほら見かけるようになりましたが
私は、この「華真珠」というブランドを立ち上げられた「小松ダイヤモンド工業所」さんから
ずっと買い付けていきたいと思います。
発表から、1年経ってしまった作品ですが
この鬱々とした雰囲気の時代に、少しでも安らぎを与えてくれれば、こんな嬉しい事はありません。
2021.03.03
こんにちは。
今日は、前回発表しました「小さな絵の展覧会」シリーズについて
少しお話をしたいと思います。
2021.02.18
こんにちは。
寒くなったり暑くなったりややこしい季節ですね。
2021.02.02
こんにちは!
今日はとても難しいフルエタニティリングのサイズ直しをご紹介したいと思います。
いつも思うのは「修理は作りを熟知していないとできない」という事です。
今回もとても難しいお修理で、例えば、私がこの修理の流れを知ったからと言って
出来るわけではありません。
職人さんが長年培われた技術と勘に感謝しながら、紹介していきたいと思います。
お預かりしたのは、この指輪。
某有名ブランドのフルエタニティリングです。
「フルエタニティリング」とは、一周ぐるりと石が留まっている指輪の事。
ご購入されたブランドでは「サイズ直しが出来ない」とお断りされたそうです。
2回ほどしか使っていないのに、サイズが合わなくなってしまったとお困りのご様子。
どうしても使いたいとのご要望でしたので、お受けすることにしました。
ぎっしりと石が留まっていますね。
側面も、つるんとした平坦な形ではなく凹凸があります。
石の裏側も、綺麗な四角に成形されていました。
素材はホワイトゴールドにダイヤモンドです。
サイズを2号大きくします。
サイズ直しの流れとしてはいつもと変わりません。
・糸のこを入れる箇所のダイヤモンドを外して
・糸のこで切って、地金を挟んでろう付けして
・形を整えた後に、ダイヤを留め直す
この工程全てに、今回は細心の注意を払います。
まずは、すり板の形をこのように削りました。
今回の修理用のすり板です。
石を外すにしても、糸のこで切るにしても、出来るだけブレを減らさないといけないのです。
切り口がぶれたり、石外しの時に指輪が動いたりすると後の作業に大きな負担がかかってきます。
こんな感じで配置します。
石を3粒ずつ外しました。
なぜ3粒外したかは、後からの工程で分かります。
糸のこで、空いた石座のど真ん中を切断しました。
見てるだけで恐ろしいです(笑)。
次に、切り離した指輪のサイズを、少しずつ広げていきます。
全体をゴム槌で軽く軽く叩きます。
急に広げると、石が割れたり指輪にひびが入ったりします。
ゆっくりゆっくり叩いていきます。
無事に、欲しいサイズまで広げられました。
このように地金を挟み
ろう付けをしました。
ロウがしっかりまわっているのが見えると思います。
ろう付けとは、ご存知の通り火をあてる事です。
もちろんダイヤモンドを痛めるリスクがあるので、石を最初から多めに外しました。
火がもろにあたる石は、出来るだけ減らさなければならないからです。
それでもリスクゼロという訳にはいきません。
出来るだけ早く火を通して、ロウが溶けた瞬時に火を指輪から離す。
この時に、指輪の切り口がガタガタだと、ろう付けもスムーズにはいきません。
今回は、全ての行程を手早く綺麗にしないといけないのです。
指輪に挟んだ地金を、ヤスリで成形していきます。
様々なヤスリで、形を整えて・・・
綺麗に指輪に馴染んでくれました。
次に石座を作っていきます。
今回は、ダイヤモンド2個分広がったので、アタリの穴を空けます。
ここからは、細かい作業になるので、顕微鏡の出番です。
アタリで付けた穴を大きく広げて・・・
溝を作って、周りの彫り留めと同じ石座を成形します。
裏側も、周りと同じような四角に成形します。
本当に顕微鏡さまさまですね(笑)。
石が留まりました。
指にはめてみました。
まだメッキをしていないので、地金の色が分かれていますね。
最後に仕上げ磨きをします。
メッキをかけて完成です!
指輪の中で一箇所だけ横長な六角形ができましたが、それ以外は見ても分からないと思います。
お客様には大変喜んでいただき、私達もほっとしました。
ブランドにもよると思うのですが
ブランド品は、元のブランド以外の業者で手を入れた場合
そのブランドとして買い取ってもらえなくなったり
元のブランドが修理してくれなくなったりする事があります。
ブランド品の修理をお考えの方は、その旨をご了承の上頼まれた方が良いと思います。
一番良いのは、販売したブランドが責任を持って、メンテナンスをする事だと思うのですが。
大きなブランドになると、そこまで手が回らないのでしょうか。
これからも、お客様が困った時の受け皿のようなブランドでありたいと思います。
2021.01.17
こんにちは!
年明け最初のご紹介は、「エメラルドとダイヤモンドのエンゲージリング」です。