2017.03.27
誕生石シリーズ ー3月「アクアマリン」ー
こんにちは。
今日は3月の誕生石「アクアマリン」のお話です。
アクアマリンの和名は「藍柱石(らんちゅうせき)」または「藍玉(らんぎょく)」と言います。
ヨーロッパでは、ラテン語で「海の水」を意味する名前として
古代から「アクアマリン」と呼ばれていました。
その海の水に溶け込んでしまうような色合いから、軍船団のお守りに使われることも多く
「インタリオ」という形式でアクアマリンの印章の指輪が多く作られました。
アクアマリンの鉱物名は「ベリル」です。
エメラルドと同じ鉱物です。
石の中に内包物が多く割れやすいエメラルドに対して、アクアマリンは比較的内包物が少ない石です。
そのため加工がしやすく、下図のような変わったカットをすることができます。
![](http://homare-no-kazari.com/column/wp-content/uploads/17-3-27-アクアマリンカービング1-300x300.jpg)
![](http://homare-no-kazari.com/column/wp-content/uploads/17-3-27-アクアマリンカービング2-300x300.jpg)
産出国は、ブラジルが主です。
パキスタンやアフガニスタンでも大きな結晶が採れることもありますが
ブラジルで採れた石と比べると、少し色味が淡いのが特徴です。
また宝石の採れにくい日本でも、アクアマリンは例外的に採れる事があり
茨城県の山の尾や山梨県の黒平などでは、かなり美しいアクアマリンが、少量ながらも産出しました。
またアクアマリンには「ミルキーアクアマリン」という半透明のアクアマリンがあります。
![](http://homare-no-kazari.com/column/wp-content/uploads/17-3-27-ミルキーアクア-300x300.jpg)
これは、原石から半透明の石で
柔らかな水色にミルクを溶かし込んだような色合いで、とても優しい印象の石です。
またミルキーアクアマリンの中にはキャッツアイ効果を示す石もあり、とても希少な石です。
![](http://homare-no-kazari.com/column/wp-content/uploads/17-3-27-ミルキーアクアキャッツ-300x288.jpg)
アクアマリンのお手入れ方法ですが
温かい石鹸水などで洗ってもらうのが一番だと思います。
超音波洗浄機などは、もしかしたら目に見えないようなインクルージョンからヒビに発展する可能性があるので
十分に注意して下さい。
石自体はそこまで脆くはありませんが、やはり強い衝撃なども避けてください。
これからの季節、優しい色味のアクアマリンは、身につけているととても涼しげだと思います。
季節によって、身につける宝石を変えるのも楽しいかもしれませんね。
※写真は「アサオ工芸」様より引用させていただきました。