誕生石シリーズ ー1月「ガーネット」ー

2017.01.29

誕生石シリーズ ー1月「ガーネット」ー

こんにちは。
新年最初のコラムは、1月の誕生石「ガーネット」のお話をしたいと思います。

ガーネットの和名は「石榴石(ざくろいし)」です。
昔の方は、特徴を掴まれるのが本当にうまい(笑)。
あの赤くて透明な実は、ガーネットにそっくりだと思います。
ちまたでよく知られているガーネットは
先にもお話した通り赤い透明な石ですが、
実はガーネットには様々な色が存在します。

これはパイロープガーネットです。
一番オーソドックスに「ガーネット」と呼ばれている色がこの色味です。
「パイロープ」という言葉は「火」を表すギリシャ語の
「Pyropos(ピロポス)」から名付けられました。
深い赤色が特徴の石です。
パイロープガーネットは小粒のものが多く、2カラットを超えるものは
ほとんどありません。
その為、小粒なものを沢山集合させたような
ブローチや指輪のデザインに使われています。

また、これとほぼ同じ色味のもので
「アルマンダイトガーネット」というものがあります。
これは、鉱物としての成分が違うだけで
色味だけで判断することはできません。

これはロードライトガーネットです。
ギリシャ語でバラを意味する「Rhodo(ロード)」と
石を意味する「Lithos(リトス)」に由来しています。
写真で見ても分かるようにパイロープガーネットと違い、赤紫色が特徴です。

これはスペサルティンガーネットと呼ばれるオレンジ色の石です。
二枚の写真を見てもらうとお分かりのように
オレンジ色にも様々な種類や濃淡があります。
みかんを思わせる鮮やかな色のものは
「マンダリンガーネット」とも呼ばれています。

これはグリーンガーネットです。
正式名称は「グリーン・グロッシュラー・ライト・ガーネット」と言います。
グロッシュラライトガーネットには
緑色の他にも、無色・黄色・茶色などがあります。
グリーンガーネットには、別名「ツァボライト」という名前もあります。

また「ディマントイドガーネット」という緑色のガーネットもあるのですが
こちらは鉱物の成分が違います。
そしてとても貴重なもので、あまり市場には出回っていません。
ダイヤモンドよりも分散光が強いので、その輝き方は強烈です。

お手入れ方法ですが、ガーネットは比較的扱いやすい石です。
ぬるま湯や、温かい石鹸水などで洗浄してもらえば問題はありません。
ただ、ディマントイドガーネットだけは、少し硬度が低くなりますので
取り扱いには注意して下さい。
もちろん、その他のガーネットも強い衝撃などには弱いですのでご注意を。


写真は、「誉ノ錺(ほまれノかざり)」の作品
サファイアとマンダリンガーネットのリングです。
深みのある青色に、オレンジ色が映えてとても美しいです。

一口に「ガーネット」と言っても、その種類や色は千差万別です。
もちろん希少価値などによりその値段は変わりますが
「これは美しいなあ」と見とれるようなものを
選んでいただけたらと思います。

※写真の一部は「アサオ工芸」様より引用させていただきました。