ダイヤモンドという素材

2016.09.03

ダイヤモンドという素材

こんにちは。
今日はダイヤモンドについて少しお話をしたいと思います。

ダイヤモンドで有名なお話と言えば
「ダイヤモンドは、世界で一番硬い。だから絶対に割れない。」というもの。
でも実はこれ、正解でもあり間違ってもいるのです。

ここで言う「硬い」という言葉。
これは「引っ掻き傷がつかない」という意味です。
例えば、サンゴ。これはものすごく柔らかいです。
釘なんか使えば、一発で傷が付きます。

でもダイヤモンドは。
爪でひっかく→傷はつきません。
釘でひっかく→傷はつきません。
チタンでひっかく→傷はつきません。
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     ・
   以下同文。
  ダイヤモンドに傷をつけられるのは、地球上で「ダイヤモンド」だけなのです。
そういう意味では「ダイヤモンドは世界で一番硬い」と言えます。

でも「割れない」という言葉。これが実は間違いなのです。
そして、ジュエリーを身につける上で重要な意味を持ちます。

ダイヤモンドには「へき開」という性質があります。
これは、結晶や岩石の割れ方が、ある特定の方向へ割れやすいという性質です。
ダイヤモンドはカットする時に、この性質を利用することもあります。
衝撃を受けた部分がへき開に当たっていた場合。
ダイヤモンドも簡単に割れてしまうのです。

大粒のダイヤモンドが、ぱっかり2つに割れてしまったらそれこそ取り返しがつきません。
「ダイヤモンドは硬い」の意味を正確に把握して、大切に身につけていただきたいと思います。

ダイヤモンドネックレス

写真は「誉ノ錺(ほまれノかざり)」のオーダーメイドの中の「リフォーム」にある
ダイヤモンドのネックレスという作品です。
これは、お母様から頂いたダイヤモンドのジュエリーを、普段使い用にリフォームしたものです。

「ダイヤモンドは割れる。」とはいえ、それは衝撃を与えた時の話で、大切に使えば長い間楽しめるものです。
親御さんの思い出の品を、今の自分が身につけられるという幸せも、宝石ならでは。
ジュエリーがあるからこそ感じられる、人との絆を
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」は大事にしていきたいと思います。