石が外れてしまった指輪の修理

2020.07.24

石が外れてしまった指輪の修理/

こんにちは。
コロナが相変わらず猛威を振るっていますね・・・。
夏は落ち着くのかなと勝手に思っていたのですが。

色々と厳しい状況が続いていますが、「誉ノ錺(ほまれノかざり)」は今出来る事を見つめて
ただ、淡々とお仕事をしていきたいと思います。

今日は、指輪の修理のお話です。
昔から使われていた指輪です。石が取れてしまったのだそう。

ダイヤモンドが一粒外れてしまっています。

全体はこんな感じのデザインです。側面の唐草が可愛らしいですね。

近くで見ると、爪のあたりもかなり傷がついています。長い時間使っていただいていた印象です。

石の外れた箇所です。

ここで、1つ困った事が分かりました。
職人に見せたところ、石の外れた箇所の爪がとても薄くなっていて
このまま留め直してもまたすぐに外れてしまうとの事。
そこで、石が留まっていた穴をもう少し深く彫って石を沈め
石の背を低くして、爪の分厚い箇所で留め直そうという事になりました。

ただそうすると、横から見た時に、周りの石との高さが変わってしまいます。
そこで、今回はすべての石を外して留め直す事にしました。

石を、注意深くすべて外します。

外された石です。とても透明度の高い美しいダイヤモンドです!

確かに、他の爪もなかなか薄くなっていますね。石を外すとよく分かります。

1つずつ、石座を深く彫っていきます。

彫りました。これで石が、最初よりも深く沈んでくれます。

彫った部分や、石を留めると磨けなくなってしまう部分を磨きます。
この部分が美しい方が、ダイヤモンドが綺麗に輝くので重要な作業です。

磨きました。

タガネで、再度ダイヤモンドを留めて、全体を磨きます。

綺麗になりました。

そして、ここで職人の一声。
「こういうデザインは、昔はこの唐草の部分だけつや消しやったんや。」と。
という訳で、この部分はザラザラな感じに仕上げる事にしました。
確かに、デザインのアクセントになって美しい・・。
横から見ても、ダイヤモンドの高さが揃っていますね。

ダイヤモンドもピッカピカ。
新品のようになりました!

お客様もとても喜んで下さり、「また使います!」とのお言葉をいただきました。

プラチナや、ダイヤモンド製のもの、その他金製のものでも、洗ったり磨いたりするだけで
びっくりするぐらいピカピカになります。
そして、古いデザインに見えていたものが、急にお洒落なものに見えてくる事もあります。

お家のタンスの中でずっと眠っている貴金属達を、再度お洒落のアクセントにされてみませんか?
「誉ノ錺(ほまれノかざり)」が、お手伝いをさせていただきます。
どうぞお気軽にお問い合わせください。